真・家族合体ムカサシオン

六笠 詩音

作者によるコメント

昔に比べて家族の在り方は徐々に変わってきた。コロナ禍の自宅待機などにより家族と共に過ごす時間が増えてきた現在、家族で何かを成し遂げたり、家族内で何か新しいことに挑戦するなど、家族という存在が身近になってきたと思う。そこで私は「真・家族合体ムカサシオン」という私の実際の家族、愛犬、親友、コロナウイルスのロボが変形、合体してさまざまなロボになるという特撮ヒーローものを想定し制作した。

担当教員によるコメント

六笠詩音は3年次の制作「家族合体ムカサシオン」を卒業制作で「真・家族合体ムカサシオン」と展開させた。本作品は、入学時オンライン授業で始まった世代を象徴するものと感じる。外出を制限され、家の中で不安や恐怖が膨れる日々を家族が居ることで乗り越えてきたという経験が土台にある。
これらのロボットは、まず、いわゆる家族が合体し巨大ロボットになる。つづいて、ペット、友人、そして敵であるコロナウイルスとも合体、完全体として君臨する。合体に対し「共に生きる」というメッセージが込められ、六笠が想う家族像が具現化される。
立体、平面、映像、音楽、これら複数メディアをすべて一人でこなした多角的な展開は、時代性を纏ったコンセプトと密接に紐付けされ、完成度の高い卒業制作となった。

准教授・加藤 勝也

作品動画