愛着博物館
竹中 綾
作者によるコメント
立派に育つ植物や、綺麗な石を見つけた時、つい持って帰りたくなったり、集めて飾りたくなる。 そう感じさせられるほどに自然物が持つ構造や現象には思わず見入ってしまう不思議な魅力がある。 私たちの日常に彩りを与えてくれる植物や鉱物たちの生き生きと輝く姿から着想を得た立体作品を制作した。
担当教員によるコメント
野の花を摘む、石ころを拾う。竹中さんはなにげないモノに心を引かれ、離れがたく感じることとそれらを持ち帰り標本のように分類し収集したくなる感覚をテーマとし卒業制作に着手した。また、人は古くから造形美を生み出す原理のひとつとして左右対称を自然から学び生活に用いてきたわけだが、多くのモノは一見左右対称に見えても実際には必ず小さなズレがある。竹中さんはそんな均斉の中にあるズレにも着目して20体のオブジェを制作した。温めてきたテーマが素材やプリント技法などと融和的に結びつき、懸命な制作の日々を経て大変優れた作品が誕生した。淡い色調からなるオブジェからは人やモノの愛着関係や親密さを育む穏やかな気が発散され、見るものを愛おしい気分に誘ってくれる。
教授・柏木 弘
- 作品名愛着博物館
- 作家名竹中 綾
- 素材・技法技法=シルクスクリーンプリント、インクジェットプリント、転写プリント、発泡プリント
素材=綿、ポリエステル、ナイロン - サイズH6900×W3000×D1600mm(20点)
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー
- 担当教員