自然の本性
赤尾 凜
作者によるコメント
日本に根付く、自然との調和の考え方から出発した作品です。初めてインスタレーションというジャンルに取り組み、結果的に相応しい形にアウトプットできたと思います。この作品から自然の美しさを再認識してもらえたら幸いです。ありがとうございました。
担当教員によるコメント
当初は「影」というテーマに取り組み、葉に直接光を当ててインスタレーション的な表現を模索していたが、思うような効果が得られず苦戦していた。転機となったのは、葉を水面に浮かべ、下から光を当てた試みだった。水面を透過し屈折した光が、予測できない影を生み出したことだ。照明を内蔵した展示台を暗がりに複数配置することで、空間全体に静けさと緊張感をもたらし、禅寺の石庭を思わせる構成となっていた。諦めることなくスタディを重ねた結果、影を通して自然の“気配”や“畏れ”を表現する、独自の世界観を確立したと思う。
教授・永井 一史
- 作品名自然の本性
- 作家名赤尾 凜
- 素材・技法葉、石、枝、水、アルミパイプ、布
- サイズ3000×1750×5000mm
- ジャンルインスタレーション
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー