「あっ!!!!」

森井 彩月

作者によるコメント

ふとした時に目にする落とし物。
発見した時の驚きや面白さから物語を想像してみる。
作品を通して、日常から何かを発見することの喜び、そして想像を巡らせる楽しさを感じてもらいたい。

担当教員によるコメント

原っぱや、植え込みの中で、草木に紛れてさまざまな人工物を目にすることがある。ゴミなのか、落とし物なのかもわからず、その場の情景に溶け込み一体感を持って目に映る、そんな情景をテーマに森井さんは卒業制作に取り組んだ。
強烈で鮮やかな色彩対比による表現を得意とする森井さんの卒業制作の特徴は、抽象化した草木や横たわる熊のぬいぐるみなどにふたつの役割を持たせたことである。ひとつは物体として主張させる役割で、もうひとつはとカラフルなイメージを受け入れる支持体という役割である。このことが、多様な物体に統一感を与え調和的なテキスタイルオブジェのインスタレーションを実現させた。さらに、そのふたつの役割が、観る者に鑑賞と発見の喜びを与えてくれる優れた作品となった。

教授・柏木 弘