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梅宮 青
作者によるコメント
日本には運命的な結びつきや関係を指す“縁”という言葉がある。ご縁でいただいた着物がデザインの着想源となった。着物を解いて紡ぎなおした糸で織り・編み技法を中心にテキスタイルを制作、着物の要素を再構築して衣服とした。よりをかけ一本の糸を作るように、この作品を通して人と人を巡る縁を丁寧に紡いでいきたい。そして身の回りの"縁"を再認識し人々が前を向いて進むことができるよう、明るい未来を願う。
担当教員によるコメント
世界中で循環する社会や資源への多くの取り組みが成され、組織に限らずひとりひとりの考えや行動が大きな結果を導く。梅宮さんも考え行動するそのひとりであり、着物の要素を再構築し衣服とする活動はフィールドワークも取り入れ大きな成果を発揮した。この再構築とは、着物のもつ背景や物語を敬い、紡いだ糸で織り、編みながら人が纏う衣服へ繋ぐ新たな価値の創出である。テキスタイルとファッションを取り巻く疑問や矛盾に真摯に向き合い、導き出し辿り着いた答えは大きな自信に繋がったと確信する。一本の糸へと撚りをかけ、巡る人と人を繋いでゆくことを担う創作やものづくりへの強い願いと信念はこれからの多様な活動の起点となり原動力となるであろう。梅宮さんが様々な経験値を重ね、明るい未来へ発信する更なる新たなクリエーションを待ち望む。
教授・平塚 聖子
- 作品名-en-
- 作家名梅宮 青
- 素材・技法素材:着物、綿糸、麻糸、モヘア糸、葛城綿/技法:平織、手編み、家庭用編み機、刷毛染め、ドレーピング
- サイズ点数:5点
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー
- 担当教員