Endangered Species (絶滅危惧種)
竹村 果倫
作者によるコメント
私たち人間の活動が自然環境に深刻な影響を及ぼし、多くの生物を絶滅の危機に追いやっています。この現実を可視化し私たちの行動を問いかけるために制作しました。
ぬいぐるみという無垢で愛らしい存在にペンキを塗り圧力をかけることによって現れる絶滅危惧種の姿は、人間の行動によって命を脅かされている現状を象徴しています。
一見かわいらしいぬいぐるみの裏に潜む恐怖と絶望は、私たちの行動が生態系にもたらす深刻な影響を浮き彫りにします。
担当教員によるコメント
竹村の絶滅危惧種をテーマとした作品は、見事に問題を可視化している。白いペンキを塗りつけられ、大きな黒い円形キャンバスに押し付けられたぬいぐるみ達は、見る者へ明らかに多くを語りかけてくる力を持っている。可愛いかったぬいぐるみ達の顔はスカルのようであり、亡霊のようでもある。そのネガとポジがひっくり返ったスタンプ表現は、アナログで、プリミティブで、力強い。できることなら、さらに恐怖を感じる仕上がりに定着してほしかった。AIを作品に取り入れるなど新しい表現を好む竹村だが、リアルな作品の手応えを感じた卒業制作になったのではないか。
教授・大貫 卓也
- 作品名Endangered Species (絶滅危惧種)
- 作家名竹村 果倫
- 素材・技法木製パネル、ペンキ、ぬいぐるみ
- サイズH1700×W1700×D40mm
- ジャンルインスタレーション
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー