me / me inside me / me in communication / me in society
Chen Kuanchin
作者によるコメント
“me”は、現代社会の生きづらさと自己探究をテーマにした三つのインタラクティブな平面作品のシリーズである。“me inside me” は紫外線で現れる目と波長を通じ「キャラクターの多重性」を表現。“me in communication”はノンバーバル情報の過剰受容による負担感を、UVニスとエンボスで触覚と視覚の相互作用を体感させる。“me in society” はメタリック紙と指紋のエンボスで社会とのつながりを問いかける。これらの作品を通じ、鑑賞者に社会の生きづらさに対して、共感と内省を促すことを目指している。
担当教員によるコメント
チンカンキンは3年次より、ポストコロナ世代だからこそ感じる視覚だけではない情報伝達の在り方を探求し、近付き触れなければ分からない体験型のグラフィックを研究・実践してきた。本卒業制作はこの延長線上に位置し、現代社会で生きる人々が持つ多重的な表情を題材に制作された現代人の肖像である。表面的なコミュニケーションでは決して伺い知ることの出来ない複数の表情・心理をインタラクティブ性を用いてシンプルなグラフィックで伝達している。印刷技術への新たな挑戦も注目すべき点で、UVニス・エンボス・メタリック紙など非常に多くの印刷実験を重ねてきた。本作は平面における新たなコミュニケーションの可能性をほのめかす意欲作となった。
准教授・加藤 勝也
- 作品名me / me inside me / me in communication / me in society
- 作家名Chen Kuanchin
- 素材・技法素材:paper、styrene foam board/技法:black light ink、UV varnish、embossing
- サイズH1030×W1456mm(3点)、H330×W330mm(12点)
- ジャンルグラフィックデザイン
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー
- 担当教員