seal will be,

藤野 優光

作者によるコメント

それ自体は小さく、薄っぺらくて、価値はないはずなのに、貼られたモノの価値を左右するシール。
ただの紙っぺらに何故そんな役割が務まるのか、一体何がその上書きされた価値を人に信用させているのか気になった。
当たり前に信用しているモノがいつもと違う姿で在る時に、その作られた価値は信用できるモノに値するだろうか。

担当教員によるコメント

現代社会は記号化され視覚化された多くのモノで構成され、我々の生活をより豊かに便利にしてくれている。藤野優光は、この既に記号化された存在に疑問符を投げかけ我々に問いかけている。記号は当たり前のように知覚でき、どんな環境でも便利に機能すると錯覚しがちであるが、一つ使い方を間違えると一転してこれらはディスコミュニケーションとなり、ユーモアにもなり、表現にもなると。本作品は、既存の記号に度を超す表現、意味の混在などを付与することで、私たちが無自覚に縛られているものの存在、その危うさ、信頼できるものとは果たして何なのかについて、改めて考察の機会を与えてくれている。藤野らしい大変ユニークで痛快な作品となった。

准教授・加藤 勝也

  • 作品名
    seal will be,
  • 作家名
    藤野 優光
  • 素材・技法
    素材=シール、食品トレー、紙、板、段ボール、コンテナ/技法=Illustrator、Photoshop、カッティングマシーン
  • サイズ
    D1800×W2700×H2100mm
  • ジャンル
    クリエーション
  • 学科・専攻・コース
  • 担当教員