「TAMA VIVANT Ⅱ」展は、多摩美術大学美術学部芸術学科・構想計画設計ゼミのカリキュラムの一環として、学生が中心となり企画・構成・運営する現代の美術・芸術を中心としたアニュアル展です。作品を多くの人に鑑賞していただくことはもとより、学生が展覧会を実際に運営していくことで、現代の美術・芸術・文化を読み解き、議論を重ねるなかで、現代に潜む問題点を浮き彫りにし、通常の講義では得難い主体的で実践的な思考力・企画力・制作力を身につけることを活動の目的としています。

 本展の前身となる「TAMA VIVANT」展は、プランナーやプロデューサー、あるいは研究者など、これからの美術・芸術、広義における文化の案内人たる人材を育てたいという故・東野芳明名誉教授の熱い思いから1984年にスタートし、後にその意思を受け継いだ、構想計画設計ゼミ担当教授、海老塚耕一とともに、学内だけではなく八王子西武やみなとみらい駅コンコースなど多種多様な場で開催してまいりました。

 そして、24回目を迎えた2007年より「TAMA VIVANT」は、「TAMA VIVANT Ⅱ」として新たに出発しました、33回目を迎えた昨年は、「TAMA VIVANT II 2016 美術—あいまいなパラダイム」と題し、学内展では八王子キャンパス内に2015年に建設されたアートテーク・ギャラリー、学外展ではパルテノン多摩で開催しました。

 社会の変化とともに、今日の美術・芸術も変化しています。私たちは、その変化によって新たに生まれる表現の可能性や、そこから生じる疑問について思考し続け、広く世の中に提起する場を作ることを目標として展覧会を企画していきたいと考えております。

 

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