blooming moon, “like meteor”and “sketch for twinkles”
吉岡 知秋
担当教員によるコメント
「絵画の生まれたその瞬間」に思いをはせ、洞窟壁画へのオマージュから抵抗力のある大理石を支持体に選びとった作者は、数万年前の画家第一号を詩的に追体験する。冷たくもあり豊かでもある極めて魅力的な青の満月が放射状に広がり我々をやさしく包む。石に刻む行為は、作者に核心部分のみの把握に没頭させ、細部を捨てた大胆で直截な表現力を獲得させた。〈like meteor〉という別作品も、その題名のように隕石あるいは流星が突如として、力強く我々の眼前に出現したかのようだ。大理石から連想させるように、ギリシア的な生成原理としての自然(ピュシス)に連なることこそが作者の願いだろう。ヘルダーリンを愛する作者ならではの、極めて優れた作品群である。
教授・中村 一美
- 作品名blooming moon, “like meteor”and “sketch for twinkles”
- 作家名吉岡 知秋
- 作品情報『blooming moon』
素材:大理石、アクリル
サイズ:H200×W66×D30cm(2枚)
『“like meteor”and “sketch for twinkles”』
素材:大理石、アクリル 、油彩、木版
サイズ:H600×W200cm - 学科・専攻・コース
- カテゴリー