雨 と 建築
加藤 亜矢
作者によるコメント
人々が雨を楽しむためのデザイン。忙しく混雑した都会において、雨は煩わしいものとされる事が多い。敷地を新宿駅東南口広場に設定し、通勤者や待ち合わせをしている人にとって、雨が煩わしくならない、むしろ幸運に思えるような広場を提案する。
担当教員によるコメント
一般的には嫌われもので憂鬱な存在である雨を、逆に楽しむための建築を造りたいということからスタートしている。
新宿駅南口のこの敷地は毎日多くの人が通過する場所である。駅との間の高低差を階段やエスカレーターで移動する人々のために屋根を提供することで、とどまることができるようにし、待ち合わせ場所の機能を付加している。雨のときは漏斗状の屋根を流れる雨をガラス越しに下から見ることができる場として、近年増えているゲリラ豪雨でさえ楽しめる空間にしている。降った雨は地下の巨大なタンクにためて中水利用の水源となっている。雨を楽しむという感覚的なものから発想が始まっているが、もし実現したら多くの人に雨を再認識させる機能的で魅力的な施設となることだろう。
教授・岸本 章
- 作品名雨 と 建築
- 作家名加藤 亜矢
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