夏の断片
伊東 明日菜
担当教員によるコメント
美しい画面構成は限られた色彩と明度差の表現によって時間と空間を生み出している。
1日のある時間帯を表現をテーマに制作に取り組んで来た作者はこの作品の中にその想いをみごとに描きだした。女性が凝する先は階段を登り切った光の部分ではないようだ。植物の繁みの中なのか、その先にある風景なのか、視線をおくりながら階段をあがって行く様はそこに作者の確かに明るい光の方へと一歩を踏み進んでいる希望が想像出来る美しい作品である。さらに題名の美しい響きはこの画面を美しい方向へといざなっているように思う。
教授・北條 正庸
- 作品名夏の断片
- 作家名伊東 明日菜
- 作品情報技法・素材:麻紙、墨、岩絵具、泥絵具
寸法:H1818×W2273mm - カテゴリー