アイマック
[iMac]
ジョナサン・アイブが統括するシリコンバレーのデザインルーム、Idgデザイン
アップルの伝統に立ち直り、過去の製品を真似ず、製品を生み出した原則を見いだすことでデザインを進める。何か生き物が佇んでいるような気配を持つ、ハーフトランスパレントな有機的形態のボディ。
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アース・ワーク
[earth work]
大地、砂漠、島、海、海岸、山、川などを素材として制作される美術。ランドアートとも呼ばれる。島や谷間を布で覆うクリスト、湖に螺旋状の突堤を作ったスミッソン、万トンの土を移動させるハイザーなど、彼等の作品はその巨大さ故に写真やビデオ、ドローイングといったドキュメントの状態で鑑賞するのがほとんどである。また、そういった形態でしか残らない作品であるが故に、行為としての芸術という観念を発達させ、作品を文字や写真、パフォーマンスなどで構成するコンセプチュアル・アートへが後に発生するきっかけとなる。
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アーツ・アンド・クラフツ運動[Arts and Crafts Movemnt] 19世紀後半の英国に起きた、美術を含む社会の革新運動。ウィリアム・モリスがその中心人物。彼はデザインを生活と関連した思想の問題としてとらえた最初の人物といえる。友人の建築家、画家などとモリス商会を設立、日常生活の美的環境(つまり機械生産と過去の引用である装飾にまみれた日用品のデザイン)を改善する運動を始めた。家具や壁紙、織物、金属製品、陶磁器などを手作りで生産していく、中世的なギルド主義のものづくりを主張。
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アーティスト・イン・レジデンス[artist in residence] 一般的な展覧会の開催方法である、「作品が搬入され、展示が構成される」という手法ではなくアーティスト自身が美術館のある街などに滞在し、そこで制作した作品を展示するという手法。異なった環境での制作は、異文化との交流であり、異素材との出会いでもある。アーティストに新しい体験をさせることで、新たな創造力を産むこともできる。
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アーティファクト
[Artifact]
人工産品、工芸品
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アール・デコ
[art deco]
アール・デコと呼ばれる装飾の名称は、今日では1910年代から30年代に現れた装飾の総称として使われている。アール・デコにはジグザグや渦巻きなどの模様や、幾何学形態などいくつかの装飾的特徴を持っているが、例えばゴシックなどに見られるような一定の統一的様式は存在しない。
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アール・ヌーボー[Art Nouveau]
1895年、パリでS・ビングが開いた美術商の名前に由来する。ドイツ語の「ユーゲント・シュティール」に対応する言葉。植物の形を引用した、絡まるような曲線、大胆な色彩が特徴のデザイン様式。それまでには見られない、過去の様式にとらわれない新鮮さを醸しだし、世界的な流行をもたらした。ラファエル前派、アーツ・アンド・クラフツ運動を前提とし、絵画のナビ派、印象派とも影響関係にある。
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ISDN
[integrated
servicex digital
network]
デジタル技術を基礎とする(不特定多数の加入者相互を結ぶ)公衆交換網であり、音声・データ・画像通信を総合的に提供できるデジタル総合サービス網のこと。日本では1988年よりNTTによって提供が開始された(商品名「INSネット」)。インターネットブームにより高速のデータ通信需要が急増、事務所や住宅用を問わずインターネットアクセス用のINS回線の設置が進んでおり今後も需要の増加が見込まれている。
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アクアテクチュア
[Aquatecture]
水を実用的あるいは、療養、余暇または、視覚的内容を持つ素材として採り入れた建築を意味する造語。
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アクセレロメーター
[Accelerometer]
自動車、航空機などの加速度計
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アクリル[acrylic]
カメラのレンズ、コンタクトレンズなどに使用される透明なプラスチック。光の透過率は90〜92%、屈折率では、1.48〜1.5とクリスタル・ガラスに匹敵する。航空機の風防ガラスに使用されてから、ドア、窓、照明看板、自動車素材などにも使用されるようになった。アクリルの板から研磨して作るコンタクトレンズの最も薄い部分の肉厚は0.15mm。精密な加工にも適した素材である。
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アケイロポイエートス 「人の手によらずに」作られた、道具だけが介在する自動的手法
機械的、物理的に決定、または作られたもの。
客観的中立性には存在論的な意味が含まれる。
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アトリウム
[atrium]
本来の意味は、古代ローマの住宅に設けられた中庭のこと。それが転じて、公共建築、オフィスビル、商業施設などの屋根の付いた吹き抜け空間を指すようになった。建築物の中にありながら、公共空間的性格を持ち、人々の回遊や出会い、視線の交錯などが発生する場である。1960年代からアメリカの大都市のビルで試みられ、発達した。主な例にニューヨークのフォード財団ビル(1968、設計:ケビン・ローチ)など。日本でも近年、建築基準法の改正などで目にするようになった。
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アナログ
[Analogue]
(連続量)空間と階調の連続的な変化
厳密な複製の作成が不可能
伝達やコピーで画質の低下が起こる。
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アニメーション[animation]  

語源は「生命を吹き込むこと」という意味。セルロイドに描いた手書きの絵、または立体を1コマ1コマ撮影し、1秒館に24コマ並べた従来のアニメーションだけでなく、最近ではコンピュータを利用して表現の幅が広がっている。これはコンピュータ・グラフィックスが基本になったもので、線画の動きを追ったワイヤーフレーム・アニメーションのほか、三次元表現のフラクタル・スキャンによる高度の技法も開発されるなど、急速に進歩しつつある。

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アバンギャルド
[avant-garde]
フランス語の軍隊用語で、前衛部隊、先頭艦隊のことを指す。ここから前衛芸術など伝統破壊的な革新的な作家、作品、傾向を指す語として使われる。第一次世界大戦後、ヨーロッパで起こったシュルレアリスムなどの芸術運動に対して使われた。
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アフォーダンス
[Affordance]
環境に潜在する意味
アメリカの心理学者ジェームス・ギブソンによる造語。
何かをしようとしている動物によって利用されている物にある性質のこと。
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アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ[American way of life] アメリカは人種や階層を超えた平均的生活様式という幻想によって、20世紀の大衆文化を決定づけたといえるだろう。アメリカが戦後の世界でもっとも豊かな消費生活環境を実現されたのは、朝鮮戦争が終結した1953年頃である。芝生の前庭に一戸建ての家が並び、幸福な家族が生活する郊外住宅のイメージはウィリアム・レヴィットが1947年に生産しはじめた建売住宅にある。こうした工業製品の住宅が大量に供給された1950年代を、トーマス・ハインは「ポピュラックス」の時代と呼んでいる。
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荒川修作
[ARAKAWA Shusaku]
芸術家
1936年名古屋生まれ、武蔵野美術学校中退
1961年渡米、以降、ニューヨークに住み、国際的な現代芸術家として活躍
1986年フランス政府より、文芸シュヴァリエ勲章
1988年ベルギー批評家賞を受賞、
近年「養老天命反転地」等、精神の救済を目的とした建築に力を入れている。
(写真-1)
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アルミ缶
厚さはわずか0.2mm。ビールや清涼飲料の缶に使われるのが一般的であるが、アルミのほうがスチールよりも内側からの圧力に耐えやすく、アルマイトという酸化被膜で保護することによって酸に強いという理由から。
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アルゴリズム[algorithm] ある設定された問題を解決するための一連の計算、決まりや手順の集まりのこと。主にプログラム作成の時に使われる。目的地に到達するための道程、手段が無数にあるように、ある状況を表現するアルゴリズムも一つではない。優秀なプログラムの開発のためには、より効率的なアルゴリズムの開発が求められるが、アルゴリズムの欠点をハードの処理能力で補う傾向もある。
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アレッシ社のケトル[ALESSI's kettle] イタリアのアレッシ社が開発したケトルの本体はステンレスで、ナイロン製の取っ手ががついている。ステンレススチールとは、汚れたり錆びない鋼という意味。1912年に発明されたステンレスは、鉄に13%以上のクロムあるいはクロムとニッケルを含んだ合金であり、クロムは鉄の中にはいると表面に100万分の3mmの厚さの膜をつくり、錆を防ぐ。この膜はたとえ傷ついても、周囲に酸素があればすぐに再生するという性質を持っている。
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アレッシィ ミュージアム
[Museo Alessi]
1921年の創立から現代に至る全製品プロトタイプ、デザイン画等、アレッシィに関するすべてが展示、収納されている。ただし一般公開されていない
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粟津潔
[AWAZU Kiyoshi]
グラフィックデザイナー
1929年東京生まれ
1964年粟津潔デザイン研究所設立(現在に至る)
1965〜69年武蔵野美術大学造形学部助教授
1980年〜京都芸術短期大学教授
1990年紫綬褒賞受賞
日本グラフィック・デザイナー協会理事
国立民族博物館企画委員、日本デザイン機構理事
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アンディ・ウオーホル[Andy Warhol] ポップアートの中心として、1960年代ニューヨークに一シーンを築く。商業美術から出発し、「コカコーラの瓶」「マリリン・モンローの肖像」「キャンベルのスープ缶の連作」など大衆文化にから引用したウォーホルという個が存在しないイメージの作品を制作する。最初のフィルム作品『ターザンとジェーンの再現…といったもの』をつくり映画に積極的に関わり始め、64年には最初のサウンド・フィルム『ハーロット』を製作、65年には画家休業宣言を発表しビデオ制作にも乗り出している。68年には銃撃されるも一命を取り留めるが、87年、医療過誤によりあっけなくこの世を去ることになる。
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アンビエント
[Ambient]
周囲を取り囲む、周囲の
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イサム・ノグチ
ガーデンミュージアム
[Isamu Noguchi Garden Museum]
ニューヨーク、ロングアイランドにあるミュージアム、イサム・ノグチの世界を広く収蔵する。
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意匠登録
著作権のないデザインを法的に保護するためのシステム。デザインを特許庁に申請し、審査の上、登録がなされる。意匠登録は15年間に渡って独占権を認められ、その後権利は消滅する。ロゴやマークなどは商標登録の枠に入り、同じく特許庁に出願する。
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椅子
腰掛け家具の総称。その歴史は古代エジプトに起源を持ち、中世には特徴的な様式が生まれ始める。椅子は人間の身体や行為に直接的な関係を持つため、十分な機能性を必要としている反面、素材、工法、携帯、装飾などの面で、風土や社会、文化などの影響を受けながら多様に発展してきたと言える。そういった意味でも椅子は時代と社会の表象としての視点で評価すべきであろう。
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泉眞也
[IZUMI Shinya]
環境デザイナー/プロデューサー
1930年生まれ
東京芸術大学美術学部工芸科工芸計画部卒業
1955〜62年キヤノンカメラ技術部を経て、日本万国博、海洋博、筑波科学博、瀬戸大橋博、横浜博、名古屋世界デザイン博、国際花と緑の博覧会、太田博、夢みなと博などのプロデュースを歴任。
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磯崎新
[ISOZAKI Arata]
建築家
1931年大分生まれ、東京大学卒
東京大学、UCLA、ハーバード大学との客員教授を務めた。1986年英国RIBAゴールドメダル受賞、近年、ロサンゼルス現代美術館等、国際的な仕事が多い。
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一太郎
[Ichitaro]
日本語ワープロの定番だったが、MSーWORD等に押されている。
変換精度は大変高い。
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伊藤俊治
[ITO Toshiharu]
美術史家、多摩美術大学教授
1953年生まれ、。東京大学文学部美術史学科卒、同大学大学院人文科学研究科美術史専攻修士課程修了
東京クリエイティブ発起人、マインドデザイン研究部会(MD研)座長
著書に「裸体の森へ」(筑摩書房、1985年)、「ジオラマ論」(リブロポート、1986年/サントリー学芸賞受賞)、「20世紀イメージ考古学」(朝日新聞社、1992年)、「冩眞史」(朝日新聞社、1992年)
「テクノカルチャー・マトリクス」((監修)NTT出版、1994年)など。
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イメージ
[image]
一般には、心の中に思い浮かべる像や形象から今日では映像を指す言葉として用いられるが、本来イメージは想像力[imagination]や構想力[Einbildungskraft] の全身体的な表象活動や創造的思考の水脈である。しかし現代は、ものの記号化やテレビのような映像を含むシュミラクールな記号(ボードリヤール)、いわばイメージの氾濫によって逆にイメージの衰退や想像力の衰退を招いているともいえる。
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イラストレーション
[illustration]
原義は印刷物の中の図版。したがって印刷技術によって複製されることが絵画とイラストレーションの相違点であると理解されていたが、近年その解釈の幅も広がりつつある。
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いれこ 漢字では容子、入子。器の携帯、収納性をよくするねらいで、かつては伝統工芸品で用いられたデザインであるが、現在はクリスタルのタンブラーやランチボックスにも用いられている。
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インゴ・ギュンター
[Ingo Gunther]
モダンアーティスト
1957年ドイツ生まれ、民族学、文化人類学を修めた後、ナム・ジュン・パイクのアシスタントを努める。87年ランドサットの衛星データを活かした作品を発表し、注目を集める。
記憶、歴史、循環等をテーマにグローバルなコンテクストで作品を作り続けている。
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インスタレーション
[instarallation]
取り付け、設置、架設の意味の一般名詞。美術用語としては、絵画や彫刻といった既存の枠組みに入らない作品を区分するための言葉として、また、室内や屋外の空間を作品に取り込み、作品のある環境自体が作品であるという方法論から、美術のジャンルのひとつとして定着した。『「もの」としての作品から「空間」としての作品への推移』(中原祐介)という考え方。
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インター・デコール
[Inter-Decor]
家具メーカー。
ベリーニ、チッパーフィールド、カステリ、マリオボッタ、倉俣史郎、スタルク等の現代作家の家具を販売する。
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インターナショナル・スタイル[International Style] 建築における古典主義(的)建造物との対語であり、今世紀に可能になった工業主義的スタイルを指す。鉄とガラスによる機械的単純さ、規格化を旨とする。フランク・ロイド・ライトやル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエらの幾何学的空間構成は、一切の象徴的意味を払拭した。のちに、都市環境の問題も含まれていく。
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インターネット
[internet]
ネットワークとネットワークの間を結ぶのがインターネットの始まりで、アメリカ国防総省が1969年に全米の研究機関を結ぶために作った研究者用のネットワーク「ARPAnet」を母体とする。現在では世界最大のコンピュータ・ネットワークに成長し、世界中のどこからでもアクセスできる。これまでの電子メールとしてのみならずWWW(ワールド・ワイド・ウェッブ)が注目され、グラフィックスを駆使したインタラクティブ性に優れるブラウザ(閲覧用ソフトウェア)を用いて、様々な情報を入手することができる。
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インターフェイス
[interface]
正確にはマン・マシン・インターフェイスのことで、広義としては人間と機械の物理的、感覚的関係を指す。機械が高度に電子化された結果、機械と人間の接点は目、指、そして脳に集約されつつある。現代のデザインではこれを狭義のインターフェイスとして扱う場合もある。機器のわかりやすい操作方法のデザインや、そのための表示画面のためのビジュアルデザインも含まれ、デザインの新しい領域として確立されつつある。
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インダストリアル・
デザイン
[industrial design]
一般的には「工業デザイン」と訳されるが、今日のインダストリアル・デザインの領域は「工業」枠を超えて、広く生産活動と人間を結びつける行為ということができる。現代ではインダストリアルの訳語を「産業」とし、第二次産業ばかりでなくサービス業を含む第三次産業、さらには既存の枠にかかわらない新産業をも対象とした総合的デザイン活動としての位置づけが必要である。
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インタラクティブ
[Interactive]
インタラクティブ(対話)とはひとり、あるいは複数のユーザーが機械(のインターフェース)に対して働きかけ(つまり、プログラムへのイベントの入力)を行い、その結果があらわれる(つまり、計算結果の出力)が行われることである。ユーザーによる働きかけが無い限りは機械との対話は成立しないが、働きかけを自動的につくりだすことによって機械同士の擬似的な対話を成立させることも可能である。インタラクティビティ(対話性)とは対話を対話でないものから区別すること。コンピュータの場合、インタラクティブ性、即ち対話の成立はプログラムされているデータの構造やアルゴリズムに依存しているが、そのほとんどは対話といえるものではなく、あらかじめ入力されている何パターンかの答えを選択する行為(フローチャートの道順をセレクトしているだけ)ともいえる。
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インタラクティブ・テレビ
[interactive television]
双方向性テレビ。従来のようにテレビ番組を一方的に受け取るのではなく、視聴者がテレビを通じて各種の情報サービスを自由に取り入れて、自らそれを選択することが可能な対話型のテレビ・システムである。オンライン・テレビ・ショッピングやビデオ・オン・デマンドなどはその例。
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インフォメーション・デザイン
[infomation design]
インダストリアル・デザインやグラフィック・デザインといった一定の生産手段や対象によって分けられた従来の分野別デザインとは異なり、各分野を横断する「情報」という概念でデザインを捉えたもので、コンピュータなどのメディアで展開される。マルチメディア、デジタルテクノロジー、コンピュータネットワークなどの進展によって、90年代に入って欧米でのデザイン教育再編のなかで、今後の主要なデザイン領域としてインフォメーション・デザインの導入が進められ、その教育上の実験的な試みも始まっている。
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