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C&H・グリーン共作のシャンデリア
Charles Greene/Henry Greene
1907 |
チャールズ・S・グリーン(1868〜1957)とヘンリー・M・グリーン(1870-1954)は、アメリカの建築家、F・L・ライトやヨーロッパの建築家たちのように、建築物とランドスケープ、室内が一体化した家を設計した。グリーン兄弟の洗練された美的感覚は、日本や中国の様式、イギリスのアーツ・アントークラフツ運動が提唱する職人の手仕事による生産という理想主義の強い影響を受けている。彼らの室内木工品、家具、備品はオイルでつや出ししたマホガニーなど熱帯産木材を使うことが多い。家具は剥き七しのジベルや木釘が、エキゾチックな黒檀と好対照をなしている。アメリカの他のアーツ・アンド・クラフツ・ワークショップで製作された機械加工家具の線や素材はいかにも荒削りに見えた。しかし、グリーン兄弟は、1904年に自分たちのデザイン活動を始めるまで、ステイックレーの家具/p.40参照)やライトの作品を自宅に置いて師と仰いでいた。このリビング用シャンデリアには、兄弟が設計したパサデナのR・R・ブラッカー邸の家具や備品と同じマホガニーが使われ、東洋趣味的な雰囲気と、高級材、銀象嵌やステンドグラスを使用した素材が見事に融和している。グリーン兄弟は、1907年から1909年にカリフォルニアに云い内部空間を持ったバンガロー村を傑作作品として残したが、1922年にパートナーシップを解消した後は、それぞれ別の道を歩んだ。
【素材】マホガニ−材、銀の象嵌、ガラス、金属部品
100 DESIGNS 100 YEARS
20世紀を創ったモノたち
メル・バイヤーズ/アーレット・B・デスボンド
森屋 利夫/成澤 恒人
2000.05.05
株式会社アクシス |
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