E・W・ブケーの卓上ランプ
Edouard-Wwilfrid Buquet
1927
042 デザイナー、エデュアルド・ウィルフリード・ブケーの調整機能付卓上ランプは、1970年代の調査によって初めて、特許取得が1927年であることが判明した。この卓上ランプは、1929年パリの展示会で、ルシアン・ローランの作品「ある専門技術者のテーブル」の上に展示された。その後、最も実用的な照明器具として、1930年代後半フランスの雑誌にも広く取り上げられた。この卓上ランプはM・ブロイヤーなど当時のデザイナーたちに愛された。その後、このデザインを発展させ、人間の腕の形を取り入れた調節式ランプも登場。1932年イギリス人自動車技師、ジョージ・カーフダインがデザインした卓上ランプや1937年ノルウェー人デザイナー、ヤコブ・ヤコブセンがデザインした「ルクソ」がそれである。ブケーのランプはバネを使用せず、傾斜した腕の部分を安定させるために、腕の末端に重りをつけてバランスをとった。ブケーの特許証によれば、このランプは「腕の固定部分を中心として完全な円弧を描くため、例外なく、いかなる場所いかなる方向でも使用できる」ようになっている。ランプのシェードには通風機構がなく、熱くてさわれないため、角度調整ノブが取り付けられている。


【素材】ニッケルメッキの真録、アルミ=ウム、ラッカー塗装の木材


100 DESIGNS 100 YEARS
20世紀を創ったモノたち
メル・バイヤーズ/アーレット・B・デスボンド
森屋 利夫/成澤 恒人
2000.05.05
株式会社アクシス