循環型社会と船員のウェルビーイングを考える共同研究の最終成果報告会を日本郵船本店で実施

3月13日、プロダクトデザイン専攻Studio3の学生と日本郵船株式会社との共同研究「次世代の循環型社会に適応するプロダクトデザイン『KRAFT & LOOP ~船員のウェアデザイン~』」の同社内最終成果報告会を東京・丸の内の日本郵船本店にて行いました。
同社とは産学共同研究契約を締結し、これまで1年間、大型船舶の運航を支える船員の「ウェルビーイングの実現」という課題に取り組んできました。これは本学が2021年より複数の企業と連携しながら取り組むSDGs時代の廃棄物循環型経済モデル「すてるデザイン」プロジェクトの一環でもあります。サステナブル社会の実現に向けた対策の中で、デザインの持つ創造的な力を生かした船員のユニフォームの共同開発から新たな価値創出や課題解決を考えてきました。
1月に本学内で行われた最終成果発表に続き、今回は日本郵船本店で、オンライン、会場参加併せて130名以上の同社役員・社員の前で学生が研究成果を発表しました。
同社の鹿島伸浩専務執行役員からは「海上輸送を支える船員が、共同研究の成果のウエアを着用することでワクワク出来たら素晴らしい。今後も働くことの大切さや難しさを多摩美術大学の皆さんと共に考えながら良い循環を継続したい」と総評を頂きました。
今後も同社とは「すてるデザイン」プロジェクトを継続し、循環型社会実現のため、新たな価値創出をめざす共同研究を進めていきます。




産学共同研究プロジェクトを振り返って
本共同研究の主管教員生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻 濱田芳治教授のコメント
「日本郵船株式会社との今回の取り組みは、船員のウェルネス向上のためのユニフォーム提案という目標に加え、ユニフォームとして実際に展開された際の規模感、この先の社会需要などを複合的に考え、循環型社会の構築を目指す「すてるデザイン」のプロジェクトとして取り組みました。プロジェクトに参加した学生たちの学びのみならず、日本郵船社内での社員のウェルネス及びサステナブルな取り組みに対する意識の高まりを外からサポートする力になれたことを嬉しく思っています。」
同、尾形達准教授のコメント
「今回のプロジェクトでは、学生、教員のみならず日本郵船株式会社のチームメンバーと一丸となって駆け抜けられたように思います。学生のクリエイションを最後まで尊重し、信じていただきありがとうございました。また、最後に日本郵船本社にて、このプロジェクトの内容を知らない社員の方々への発表と発表後の意見交換会での前向きなご意見を生で聞くことができ、安堵と共によりこのプロジェクトもう一歩前進させないといけないと改めて感じました。」