AZTEcraft

作者によるコメント

この作品は、かつてメキシコの地に存在していた数ある文明のひとつである、アステカについて知ってもらうためのクラフトキットです。アステカ文字で地図を書いたり、神様の像のペーパークラフトをつくったりしながら、より身近にそして楽しく、アステカに興味をもってもらえることを目的としています。
物を真似して作る過程で、見ているだけでは気づかない細かい色や形を発見したり、疑問が生まれてもっと興味が出てきたり…という自分の経験が、この作品の発想の元になっています。

担当教員によるコメント

対象をよく見て作ることは、対象を深く理解することだ！というコンセプトで制作したアステカのクラフトキット。作者自身が大好きなアステカ文明に対して多くの人の理解を得るために、様々な美しいイラストとともに読み物やペーパークラフト、アステカ文字を使った地図づくりなどわくわくする体験が一冊にまとめられている。使用者がこれらの作品制作を通じて、アステカの多様な文化を楽しみながら理解するために、解説しすぎを戒め、使用者自らの探索的制作を支援する展開になっているところが秀逸。やって・みて・わかるという作者の美術大学での四年間の経験が活きており、手で作ることから、楽しんで対象物の理解を深めるという美大ならではの作品である。

准教授・矢野 英樹