慈雨 −雨の恵みと暮らすということ−
田丸 文菜
作者によるコメント
都内の地下水脈調査より、武蔵野市における持続的な地下水利用を目指した提案。雨を退け、まとめて処理するのではなく、各々の敷地で少しずつ地下へと浸透させることで、環境と共生するこれからの都市住宅を創造する。
担当教員によるコメント
緻密な分析に基づき、建築に近づく姿勢を大いに評価したい。貯水、涵養、地下水この関係を集住する施設と関係付けようする試みだ。惜しむらくは、この水と集住との関係をかねてより掲げていた「森化する都市」とのテーマで綴じ切れなかったこと。もちろんそのテーマが無いと、ランドスケープで終始してしまう可能性もある。しかし先立つそのテーマのファーストビジョンが果たして正しかったかどうか。分析ともに歩む変化するビジョン。次なる課題はそのしなやかさだと思う。
教授・松澤 穣
- 作品名慈雨 −雨の恵みと暮らすということ−
- 作家名田丸 文菜
- 作品情報建築・ランドスケープ設計
計画地:武蔵野市吉祥寺北町 - 学科・専攻・コース
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