対話の場をつくるバランスボードゲーム──晴眼者と視覚障がい者、かかわりとつながりを模索するワークショップツール、対話のデザインに関する研究
田中 雅
作者によるコメント
本研究制作は晴眼者と視覚障がい者を対象とした、異なる素材と重さのコマを用いるバランスボードゲームを利用したワークショップです。本研究制作の最終的なゴールは、自分自身とは異なる属性・感覚を持った相手と対等なかかわりをもつことができる、対話の場をつくることにあります。ワークショップの中では互いが心地よく対話するための「対話のルール」を設けたり、ミッションカードといった、ゲームとして楽しみながらもより対話を促す仕掛けを随所に設計しました。わたしたちは自分とは異なる属性・感覚を持った人々とどうかかわることができるのか──本研究制作が心地よい対等なかかわりの構築や踏み込んだ対話ができるきっかけになることを願っています。
担当教員によるコメント
この作品は、晴眼者が視覚障がい者との対話を通して、それぞれが生活している世界への理解を広げ深めることを目標として挑戦した、意欲的なデザインです。同じ生活世界に住む両者がコミュニケーションによって想像力を持って関わっていきます。バランスボードゲームの完成までのプロセスにも試行錯誤があり、興味深い取り組みと発見がありました。そこにはコミュニケーションを開始するための「問い」のデザインから、対話を広げ深めていくための「対話のルール」という側面をバランスよくデザインする必要がありました。様々な対話のデザインの可能性を秘めた作品として評価できます。
教授・植村 朋弘
- 作品名対話の場をつくるバランスボードゲーム──晴眼者と視覚障がい者、かかわりとつながりを模索するワークショップツール、対話のデザインに関する研究
- 作家名田中 雅
- 作品情報ボードゲーム、映像(04:43)
技法・素材:合板シナ材、シリコンゴム 、厚紙 、レジン、木材、石、UVプリント、Illustrator、Photoshop、Premiere Pro
サイズ:H200×W400×D400mm - 学科・専攻・コース
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