三つのポリシー テキスタイルデザイン専攻

卒業認定・学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)

世界中の民族が風土に根ざした繊維素材と技術により、テキスタイル文化を発祥させています。美しいテキスタイルに触れる時、人は幸福を感じます。テキスタイルは人の幸せのためにあり、デザインはその手段と考えます。生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻では、太古からの歴史に照らし合わせながら、テキスタイルを通して人々の幸せをデザインする人材の育成を目指します。

「手わざによる染織文化」と「先端的なテクノロジー」が共存する日本で学び、世界へ発信する力を持ったデザイナー、アーティストを育てます。未来の社会に向けてテキスタイルデザインの役割と可能性を考え、挑戦的に提示することが期待されます。表現とは、デザイナーやアーティストといった職能に限らず、テキスタイルデザイン力を用いクリエイティブに社会へ貢献し、国際社会のなかで責任ある関係を築くことです。

本専攻では、美術学部の教育研究上の目的に定める人材を養成するために、「テキスタイルに関する体系的な知識力と工学的、理論的な思考力」「テキスタイルの美的造形力と独創力」「創意工夫する姿勢と実行力」「グローバルな時代を生きる人間力と行動力」を身につけた学生に、学士(芸術)の学位を授与します。

教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)

生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻は、ディプロマ・ポリシーで示した目標を学生が達成できるように、以下の方針にもとづき、教育課程(カリキュラム)を体系的に編成・実施します。

導入教育では、1 年次前期でテキスタイルデザインの下地となる実技と理論を学び、造形の基礎を習得します。

基礎教育では、1年次後期より実技科目と演習科目において繊維素材の扱いと造形表現、テキスタイルデザインの基礎を習得します。2年次前期では、目的や機能を踏まえコンセプトにもとづくデザイン、表現方法、素材、技術の基礎を次に続く応用教育のステップに向けて習得します。2年次後期に、学生は選択したスタジオに所属して主体的に課題に取り組み、専門的な言語、技術、表現とプレゼンテーションの知識を学び、デザインプロセスと造形力を磨きます。

応用教育では、まず3年次において国際的に活躍するゲスト講師の講義や実践的に学ぶ産官学共同プロジェクトを通して、社会性とグローバルな視点を養います。また、複雑化する現代社会の問題にも目を向け思考力をさらに深めます。4年次では、4年間の集大成として卒業制作に取り組み学内外で発表します。

学修の成果を評価するにあたっては、あらかじめ明示した成績評価基準にもとづき、厳格な成績評価を行います。さらには、その結果を活用して教育方法の改善につなげていきます。

入学者受入れの方針
(アドミッション・ポリシー)

生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻では、ディプロマ・ポリシーとカリキュラム・ポリシーにもとづき、テキスタイルデザインを通して社会で活躍したいと考える世界中すべての人が、入学試験を受験することができます。そして、人々の生活や地球環境について考え、より良い未来のためにテキスタイルデザインを学びたいと考えている皆さんを積極的に受け入れます。

本専攻に入学を希望する人には、文化や立場が異なる人々が協働する世界の多様性を理解し、グローバルな時代を生きるために自ら行動する姿勢、学修において強い向上心と意欲の持続を期待します。そのうえで、審美眼を備え、ファイバー、糸、布、色彩、文様に誰よりも強い関心を持ち、既成概念にとらわれることなくテキスタイルの可能性にチャレンジしたいと考える人を広く求めます。
4年間の学修に必要な素養を判断するために、入学試験において、美術を学び制作するための基本能力として、観察力・描写力・色彩表現力、そして広く深い学術体系を理解するための読解力・文章力・コミュニケーション力を多様な試験の方法を用いて総合的に評価します。

美術学部 各学科の三つのポリシー