ののproject

監物 佳南枝

作者によるコメント

地元・千葉県の亀山を活性化させたいという想いから、この作品を制作しました。「のの」は地元の方言で曽祖父母のことです。「のの」になっても亀山を忘れないでほしいという願いを込めました。このプロジェクトでは、地元の方のインタビューを1人ひとり映像作品としてまとめ、廃校で上映会を開きます。その上映会で、亀山に訪れる観光客の方と地域の方々の交流を図ることで、関係人口を生み出すことを目的としています。今回は実際に地元の公民館で上映をさせて頂いたことで、このプロジェクトに対するリアルな感想も聞くことが出来ました。また、冊子やホームページにもまとめ、映像はSNSでも発信することで多くの方に地元の魅力を伝える作品にしました。

担当教員によるコメント

作者は千葉県君津市亀山で育った。亀山は自然豊かな地域であるが、住民の高齢化や少子化によって町の盛り上がりが難しくなってることが課題である。そういった状況の中で、人を呼ぶための観光ビジネスを作ることも一つの手段だが、作者が選択したのは町の住民たちの声を紡ぐことだった。どんな歴史や文脈があるのか、住民の体験や知恵を収集し、映像や冊子として再構成した。また再構成したものを町の人たちに見てもらい、新たなナラティブを生み出した。さらにそのプロセス全体を展示というメディアに落とし込み追体験できるように設計を行った。小さな声を無理に大きく見せて伝えるのではなく、少しずつ丁寧に広げていくプロセスに作者の地域への愛が感じられる作品だ。

講師・清水 淳子

作品動画

  • 作品名
    ののproject
  • 作家名
    監物 佳南枝
  • 作品情報
    映像、冊子、ホームページ、インスタレーション
    技法・素材:Adobe Premiere Pro、Adobe InDesign、Adobe Illustrator、Adobe Photoshop、Adobe Dreamweaver、木材
    サイズ:H2000×W3000×D2500mm
  • 学科・専攻・コース