あむということ
竹岡 健輔
担当教員によるコメント
竹岡は入学時より溶けたガラスの造形方法に魅せられ、特にベネチアンガラスの技法を研究してきた。近年になって諸外国に急速に広まったムラノ島の技術で、巻き取ったガラスを細く棒状に伸ばし、それを用いてレース模様を表現する伝統的技法があるが、竹岡はそれを日本の竹細工や織物などの編み方と組み合わせ、独自の技法を開発してきた。色ガラスをねじって作ったレース棒をあらかじめ編める形に曲げておき、そこに別の棒を通して熱で溶着、出来た板状のものを竿でロールアップし、籠や袋を連想させる形態に成形していく。言葉で書くと簡単だが、炉で焼いてはちょっとずつ成形する根気のいる時間のかかる作業である。竹岡は独自の技法と表現を、少しずつだが情熱を持って自分のものにしつつある。
教授・高橋 禎彦
- 作品名あむということ
- 作家名竹岡 健輔
- 作品情報技法・素材:ガラス
サイズ:H1100×W1800×D150mm〜H190×W160×D160mm - 学科・専攻・コース
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