STRANGE PIECE
北川 千乃
作者によるコメント
“STRANGE PIECE”とは、“違和感”という意味の造語。街を歩いていて、何かを感じて反射的にシャッターを押した。切り取られた光景には、違和感と、その違和感が平然と存在していたことへの驚き、そして心地よさがあった。馴染みの道、海を渡った異国の土地、あらゆる場所でそれを感じる光景と出会った。しかし、同じ道を歩いても、昨日感じた違和感は今日になると跡形もなく消えていた。自分の目の前の光景は二度と起こる事はないと知り、その時にしか出会えない美しい違和感を収めたいと思った。
担当教員によるコメント
北川 千乃 STRANGE PIECEによせて。
常に我々のそばにある、いわゆる日常風景。
見慣れた物や事や場所が、ある瞬間、違和感を帯びた事や物として浮かび上がり、目に飛び込んで来る事がある。それは、日常風景に対して持っている概念を取り払った新鮮な目で、注意深く見つめるという事が無くては、見る事が出来ない、物や、事である。
北川千乃は、それを見事に、力強く、ざっくりと日常から切り取り、鮮やかに我々に写真として提示してくれる。
そこには、彼女によって新しく発見された日常風景が、生き生きと横たわっている。
教授・上田 義彦
- 作品名STRANGE PIECE
- 作家名北川 千乃
- 作品情報写真
技法・素材:紙
サイズ:H1020×W695(8点)、本(H395×W265×D5mm、1点) - 学科・専攻・コース
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