にてるけどにてないね
古味 光子
作者によるコメント
形を大きなテーマとした、『にてるけど にてないね』という蛇腹絵本を全16種類制作しました。この絵本は、主人公である双子の姉弟の生活を描き、子どもらしい視点から遊びを用いて、形に触れていく展開となっています。表面では物語、裏面では物語に出てきたモチーフが登場し、両面それぞれ楽しむことができます。文字で説明しすぎるのではなく、本を開き、絵を見ただけで内容が理解できるような、シンプルなデザインを心がけました。双子と一緒に、似ていることの不思議や楽しさを発見することをねらいとしています。
担当教員によるコメント
「るな」と「けい」双子の姉弟が、[まったく違うものでありながら、カタチは似ているモノ]を日常生活の中で発見するエピソードを、独特なスタイルのイラストレーションと最少限のテキストで読み手に語り掛ける、蛇腹製本の両面を効果的に用いて構築した全16冊・計224ページにおよぶ絵本は、メインタイトル「にてるけど にてないね」の2行に、主人公「るな」「けい」の名前が隠されていることをはじめ、構成と展開に多様なアイデアが盛り込まれており、ひとつひとつはシンプルなストーリーながらも、全体としてその内容に奥深い考察と意味を与えながら格調高く纏められていることは、古味光子自身の好奇心と世界観と美意識が反映されている証であり、まさに作者の分身と言える作品に結実して、輝いている。
教授・木下 勝弘
- 作品名にてるけどにてないね
- 作家名古味 光子
- 作品情報ブックデザイン
技法・素材:紙、アクリル、アクリルガッシュ、色鉛筆、ソフトパステル、Illustrator、Photoshop
サイズ:本(開いたサイズW170×H1190×D1mm)(畳んだサイズW170×H170×D20mm)、アクリルケース(W376×H376×D150mm) - 学科・専攻・コース
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