「硝書:憶」「硝書:瞬」「硝書:愛」「硝書:童」
高橋 尚吾
担当教員によるコメント
高橋は考えることが好きだ。もともと好きだった書の本質を、あえてガラスの中に閉じ込めることで明らかにしようとした。今の自分に関わりのある一文字を選び、成形途中のガラスに直接色ガラスで書として描いたり、消えそうに淡い泡で表現したり、銅板で切り抜いて封じ込めたり、その文字によって、ふさわしい様々な方法を考え試みた。触れることのできないガラスの内部に閉じ込められた文字は、オブジェとして意味を持ち始める。ガラスに封じ込める、というのは昔から散々行われてきた仕掛けとも言えるが、ガラスという素材のもともと持っている一番不思議な表現の一つだろう。まだ本人は成長の旅の途中だが、そこに閉じ込められた文字とその扱いは現在の本人の真摯で素直な姿でもある。
教授・高橋 禎彦
- 作品名「硝書:憶」「硝書:瞬」「硝書:愛」「硝書:童」
- 作家名高橋 尚吾
- 作品情報技法・素材:ガラス、銅
サイズ:H180×W150×D170mm〜H220×W170×D180mm - 学科・専攻・コース
- カテゴリー