I think “Pachyrrhynchus”
福井 敬貴
担当教員によるコメント
福井敬貴君は入学直後に虫部(チュウーブと読むらしい)なる同好会を立ち上げた。昆虫好きである。彼の作る標本はその筋では知られており制作依頼もあるという。実習室の作業台には顕微鏡が置かれ、積み上げられた標本箱の傍らにブロンズ鋳造作品の原型が転がっている。昆虫の進化と多様性を基軸にした現代社会の考察は的確であり可能性を感じる。若い頃聴いた建畠覚造氏の言葉がある。「論理の無い作品を好まない、しかし論理だけで作品は作れない作家はその狭間で苦しむのです。」大学院に進む福井君は自らの課題と向き合い研究活動を押し進め、独自の世界を展開していくことと思う。変異は突然訪れる。
教授・村井 進吾
- 作品名I think “Pachyrrhynchus”
- 作家名福井 敬貴
- 作品情報技法・素材:ブロンズ鋳造、岩絵具、標本
サイズ:H160×W120×D1000cm - 学科・専攻・コース
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