心象・阿吽獣像
安藤 優
担当教員によるコメント
様々な物を作ることで自己を知り、外部世界や他者との対話を続け人間は救済の拠り所を見いだしてきた。同様に「畏れ」の対象も人間は様々に作り上げており、獅子像もその一つである。安藤優は制作において、入学当時から執拗なまでに獅子像(狛犬、シサー)をモティーフとしている。獅子像への固執は自ら掴みきれない感覚、安易には理解し難い「畏れ」への憧憬のようにも思われる。彼は「私の心の守護像」として制作されたと吐露している。しかし彼の身体を通過して丹念に土を積み作り上げられ獅子像は、本来可視することが叶わない「畏れ」の視覚化、触れることができる物として屹立している。それと向き合うわれわれにも守護としての役割を果たそうとしているかのようにである。
教授・井上 雅之
- 作品名心象・阿吽獣像
- 作家名安藤 優
- 作品情報技法・素材:陶
サイズ:左=H920×W450×D550mm/右=H900×W450×D560mm - 学科・専攻・コース
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