CROWD

吉田 れい

作者によるコメント

モアレの現象によるシェルフの提案。平面的なモアレの現象を立体的に見せることで、存在感や奥行き感を曖昧にさせることができる。また色を意図的に操作することで、モチーフと棚の関係性を示す。

担当教員によるコメント

視覚的な魅力であるモアレ。二次元的な現象を三次元に置き換える試みは数多あるが、またひとつ魅力的な表現が生まれた。人の行為がモアレを生み出す棚である。置かれるモノ、向こう側の空間、透過する光、内側と外側、人の気配、動き重なり合う引戸・・・この作品は棚でなければならなかった。繊細な金属フレームとパンチングメタルによる引戸によって構成され、サイズ・プロポーション・ディテールを徹底的に突き詰めた、美しい家具である。

准教授・橋本 潤