まとう理由
緒方 瞳子
担当教員によるコメント
変化する外界から身体を保護する機能をはじめとして、衣服は人が普段思う以上に複雑な役割や意味をもっている。緒方瞳子さんは、衣服が人の心理へ与える影響に着目し世界の服飾文化に目をむけ、兜、花魁の装飾、王侯貴族の襟飾りなどを調査した。それらの過剰ともいえる装飾から着想を得て、立体作品を編み上げた。求める形ができるまで、素材と編み方の研究を根気よく積み重ねた。もともとの技能に実験と努力が加わることによって「心を補うための道具としての衣装」を完成度高くまとめることができた。作品を自ら纏い表現した写真もイメージ豊かである。身体をめぐる装飾への緒方さんの着眼点は興味深く、さらに思索を深め、卓抜した編みの技術による新たな表現が期待される。
教授・川井 由夏
- 作品名まとう理由
- 作家名緒方 瞳子
- 作品情報技法・素材:棒編み、かぎ編み
寸法:H300×W300×D300mm - 学科・専攻・コース
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