Emotion

白鳥 花

作者によるコメント

嬉しい・悲しい・楽しい・悔しい・不安など、多様な感情が生まれる時、心の中で何が起きているのでしょうか?コマ撮りアニメ5作目となる今作は、赤ちゃんから現在に至るまでの私の感情が生まれる心の中の様子を描いています。セリフを多用せず、音と表情で感情を表現する事に挑戦しました。音は当時のビデオから抽出した実際の声や物音を使用しています。「私はどのような感情と経験を経て成長してきたのか」を振り返り、未来に向けての覚悟を抱く作品となりました。
物語や人形を骨組みから制作し、人形の関節を少し動かしては写真を一枚撮影するという過程は果てしない道のりに感じますが、人形に命が吹き込まれて動きだす瞬間は胸が高まり、特別な気持ちになります。

担当教員によるコメント

このアニメーションは、一人でコツコツと長い時間をかけて仕上げた労作です。テーマ設定、セットや人形制作、撮影と編集、音入れなどなど膨大な作業をたった一人でこなして、締め切りにきっちりと間に合わせた実力は並大抵のものではありません。長期間にわたって取り組む卒業制作ですから、当然苦しいこともあったはずです。しかし、そういった制作の中にあっても自分なりの楽しみを見つけて最後までやり切ったのは見事です。内容についても、セリフを極力抑えて映像と音でどこまで伝わるのかというチャレンジがあり、表現の幅が大きく広がったのはとても良かったと思います。最終的に卒業制作がライフワークにつながる第一歩となっており、今後の活躍が期待できる点も素晴らしいです。

准教授・矢野 英樹

作品動画