光絵

櫻井 彩日

作者によるコメント

透明で絵を描く───。

私たちの生活の中には多様な影が存在する。
しかし私たちは"影"を光と影の2色で捉えることが多い。よく街中を観察すると、影が重なり合い、光が混ざり、影に様々な色や表情を見ることが出来る。
私は、そんな"影"だけで絵を描くことを試みました。透明なグロスの凹凸のみで描いた純粋な影の集合が生み出す、新たな光と影の表現をご堪能ください。

担当教員によるコメント

最初は透明なボンドで小さなアクリル板に絵を描くことから始まった。 ボンドの軌跡や厚みを使って絵を描くことを試みたが、なかなか表情をコントロールするのが難しい。ここから櫻井さんは粘りを見せる。何を題材として描くのか、それをどんなふうに描くのかという課題に、たくさんのスタディから一つの新しい表現と世界観にたどり着く。メディウムを点描でプリントし、それを丁寧に何回も重ねていくことで微細な奥行きの陰影を作ることで、日常に落ちている美しい光のかたちを、まさに、光で描くことに成功した。

非常勤講師・岡室 健