身体感覚と空間把握
児玉 睦
作者によるコメント
身体の動きと空間把握の関係に注目し、設計を進めた。参考にしたのは小川治兵衛の「日本庭園無鄰菴」。そこには飛石の大きさや凹凸で、人々が足元に集中する「踏み石」と、立ち止まり庭を眺める「視点場」の体験がある。身体感覚を操作することで空間の感じ方が変わることを学び、この体験を建築に反映させた。最終的には横浜駅近郊の公園に地上部分を公共の場とする地中美術館を提案。空間にはトニークラッグの作品を展示する。全体は2つの螺旋形状が絡み合う構成で、「踏み石」部分と「視点場」部分を表現し、視点場から差し込む光は作品と鑑賞者を包み込むだろう。
担当教員によるコメント
本学科は建築を主軸にインテリアとランドスケープを横断する領域を学ぶことができる。
児玉君の作品はその横断的な視野が存分に発揮された作品として選出されている。
建築の計画とは通常、敷地があり、そのコンテクストを読み込み、ボリューム検討、構造検討、動線計画、そして内部空間・・・のようにマクロな視点からよりミクロにディティールを詰めていくという順番であろう。しかし児玉君のアプローチは真逆の試み。
日本庭園の踏石の分析をその根底に置き、ランドスケープデザイナーがその踏石の歩みを設計するように空間を設計することはできないだろうか?という問題提起に基づく。文字通り足元から考え、建築全体に波及させようという斬新な作品である。
教授・松澤 穣
- 作品名身体感覚と空間把握
- 作家名児玉 睦
- 素材・技法素材:スチレンペーパー、スタイロフォーム、アクリル板、ジェッソ、UV硬化樹脂・PLA
技法:3Dプリント、ヒートカッター - サイズ模型①:H300×W900×D400mm
模型②:H200×W600×D400mm
模型③:H200×W400×D400mm - ジャンル設計
- その他作品情報計画地:神奈川県横浜市西区みなとみらい5-2-2 高島中央公園
模型①:1/75
模型②:1/100
模型③:1/100 - 学科・専攻・コース
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- 担当教員