Building Story
河野 円香
作者によるコメント
様々な形のコマが重なり合い、一つの漫画が立ち上がる。その様子は、積み木を組み替えながら遊ぶ行為とよく似ている。本作では、漫画のコマを積み木として扱い、回転させたり組み合わせたりしながら物語を組み立てることができる。意味のない配置や支離滅裂な順序であっても、人はそこに自然と関係性や流れを見出してしまう。積み上げる行為を通して、物語が生まれる瞬間を体験してほしい。
担当教員によるコメント
河野は強い意志のある眼差しで常に冷静でいい意味で頑固な人だ。統合デザイン学科の歴代の優秀な人が持ち合わす「かえないから私」という自信と覚悟がある。
そういう場合、自分の役割は「応援団長」に徹することにしている。漫画のコマが積み木のような形態になっていて、
それを組み合わせることで自分のオリジナルのストーリーをつくることができるし、偶然発生したコマの関係性の支離滅裂感の中に哲学的な意味を見出すことができるという意欲的な作品だ。
淡々と冷静に毒を吐く喪黒福造のような影が深いクセのあるビジュアル構造や、やたらとテンションの高い感嘆符も特徴的だ。それを構成した木漏れ日込みの写真群がまたとてもいい。
最終展示はもっとこうしたら?とすこしでもできることはないかと応援団長的にいろいろ提案したら河野は微笑みながら「かえないから私」と声にせず呟いた。
応援団長はただ無言で手をぐるぐる回して応援をしつづけることになる。 卒業後は日本でも屈指の忙しいデザイン事務所に入るがかわらず強気でいってほしい。
TOP23おめでとう。冷静で頑固にキャリアも積んでいけ。最後にデザイン愛は勝つ。キーワードは「かえないから私」だ。
教授・佐野 研二郎
- 作品名Building Story
- 作家名河野 円香
- 素材・技法木材
- サイズ900×2500×500mm
- ジャンルインスタレーション
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー
- 担当教員






