境川の過去を想い今を感じる

蟹江 良至

作者によるコメント

古くから国境として流れる境川は、歴史という長い時間の中で、また1日という短い時間の中でも刻々と変化している。

境川は元々蛇行しており、航空写真を見ると過去の形が広場や空き地として残っていることが分かる。

しかし、多くの歴史や美しい自然は人間の造るものによって隠されていた。過去の記憶の残る場を変化に富んだ場へ取り戻し、境川の美しさを伝えていきたいと感じた。

この新たな道は人と川を繋ぐ。
隠された魅力を引き出し、人々に発見を与える装置となる。

それぞれ水と月と神社に着目し、大地と一体となった川沿いの空間を設計した。

担当教員によるコメント

色が独特、かたちも独特、模型の表現も独特な世界を見せてくれた作品。川という動かし難い自然と人間の営みの重なりが風景を生み出す。川と町とのキワ」に少しだけ手を加え双方の魅力を顕現させるこのようなプロジェクトは様々な町にも応用できる手法だと思う。「自分の色」の可能性を見つけ出しつつある楽しみな蟹江くんである。

教授・吉村 純一

  • 作品名
    境川の過去を想い今を感じる
  • 作家名
    蟹江 良至
  • 作品情報
    図面・スケッチ・模型
    素材・技法:石膏粘土、針金、黄ボール、スタイロフォーム
    サイズ:H150×W1140×D770mm、H150×W980×D750mm、H200×W810×D760mm
  • 学科・専攻・コース